2019
Dec
24
4
hitBOX CROSS|UP レビュー|レバーの付いたhitBOX、移動ボタン搭載で戦いのステージは一歩先へ

レバーレスアケコンで有名なhitBOX。2019/9より新作アケコン「hitBOX CROSS|UP」の開発をクラウドファンディングで募集していました。その試作機「α機」が届きましたので、早速レビューをまとめてみます。
目標額の2.5倍を集めて成功したhitBOX CROSS|UPのクラウドファンディング
https://www.kickstarter.com/projects/2099087376/the-hit-box-cross-up

hitBOX CROSS|UPのα機は試作機なので、ユーザー要望を集めて今後の改良を検討するそうです。2020年に発売予定の製品版とは仕様が異なる可能性がありますのでご留意ください。
対応機器
PS4とSwitch、PCで使えます。変換器を用意しなくてもSwitchで使えるのはとても便利です。個人的にはこれだけでも”買い”なのですが、このアケコンの良さはまだ他にもあります。
接続ケーブル端子は何と3つも付いていて好みの方法で繋げます。
丸型端子(PantheraやTE2+のような形状のUSBケーブルを接続します)

Wii型端子とUSB端子(それぞれの端子のケーブルを接続します)

外観
大きな特徴として、普通のアケコンのようにレバーが付きました。hitBOXの名前の由来にもなっている「移動ボタン」は右手側に移動しています(白枠ボタンが移動ボタンです)。
横幅45.5cm、縦幅25cm、高さ8cmとなり、縦横の大きさ自体はQanba Obsidianとほぼ同じですが、高さがそこそこあるのと、真四角な形をしているのでとても大きく感じます。
横幅

縦幅

高さ

旧パンテラとの比較

本体の底面部は、4隅に樹脂製の足がつき、全面がウレタン素材で覆われています。台置きの場合は足が滑り止めとなり、膝置きの場合はクッション性のあるウレタンが金属の冷たさを防いでくれます。
底面は全面がウレタン加工

レバーとボタン
レバーとボタンはホリのリアルアーケードPro.VやQanba Obsidianと同じ純正ビュウリックス配置が採用されています。タイトーの業務用筐体やリアルアーケードPro.Vと全く同じ配置ですので、多くの方が違和感なく使えると思います。
天板はアクリル性でひんやり感はありません。
レバーとボタンは純正ビュウリックス配置

天板からレバートップまでの長さも純正ビュウリックス準拠です。
レバーの高さは56mm

レバーは三和のJLF-TP-8YT。シャフトカバーのないモデルです。Panthera やObsidian にはシャフトカバーありのJLF-TP-8YT-SKが搭載されていますので、慣れないとレバーが細く感じるかもしれません。
ディスク穴が小さいのがシャフトなしモデル。

背面ボタンは左からOption、タッチパッド、ホーム、Shareとなります。
背面には4つのボタン

背面ボタンを2つ同時押ししながらレバーとボタンを操作することで、通常配置にないL3やR3にアクセスできるホットキーモードが搭載されています。
ホットキーモード

移動ボタンのキーアサイン
天板には4つの移動ボタンが配置されています。8ボタンの弱P、中P、強Pの上側に3つ、弱Kの下側に1つです。
これらのボタンのキーアサインは、側面の切り替えスイッチにて変更が可能です。
左端のスイッチでキーアサインを切り替えます。

設定I、レバーが十字キー、移動ボタンに左アナログスティックが割り当てられます。左右同時押しの場合ニュートラルとなります。

設定0、レバーが左アナログスティック、移動ボタンに十字キーが割り当てられます。左右同時押しの場合後押しが優先されます。

設定II、レバーが左アナログスティック、移動ボタンに右アナログスティックが割り当てられます。スマブラに特化したキー配置です。

片手で操作してみました。
メンテナンス
筐体内部へのアクセス
底面部の足4つと+2つのネジを外すだけなので、比較的容易です。
+ドライバーと付属の六角レンチにて開けられます。

余裕のあるケーブルレイアウト

内部基板はこんな感じです

レバーを交換しようとしたのですが、基板の取り付け位置に少し課題がありました。
三和レバーなら問題なし、静音レバーやOTTO DIYも問題なく取り付け可能です。
十分なクリアランスが取られた三和レバー

HAYABUSAレバーは取り付けできません。基板を止めるネジ穴の柱(のような突起物)が邪魔でネジ止めできません。
あと少し(5mmほど)なのですが・・・

セイミツレバーも取り付けできません。セイミツ用のネジ穴が用意されていないので固定できません。
LS-32、ネジ穴がないので無理でした。

天板カスタマイズ
クリア天板が付属しているので、好みのイラスト等を挟む事で天板のカスタマイズが可能です。
ボタン位置の穴あけ済みなクリア天板が付属

レバーボールの交換
通常のアケコン同様に交換可能です。
ナスレバーもOK

シャフトカバー(黒)を取り付け、レバーボール(白)に交換してみた様子

アケコンバッグ
αプログラムにはアケコンバッグも付いてきます。この大きなhitBOX CROSS|UPがぴったり入るので、市販のアケコンならほぼ収納することができます。
表側、少し恥ずかしいデカロゴ入り

裏側、背負えます

内部はクッション素材で守られており、レバーカバーやケーブル収納、ホルダーなども付いています。まさにアケコン収納に特化したバッグです。
Switchくらいなら充分一緒に入れられる収納付き

総評
右手側に移動ボタンがあることにより、従来のhitBOX とは大分操作感が違います。
右手だけですべての操作をすることは難しいので、通常はレバーを使い、ダッシュ(→→や←←)やライン移動(↑↑や↓↓)、一部の必殺技(↓↓系・←→系)など、移動ボタンの方が速く正確に入力できる操作に使うのが良さそうです。
なお、筐体は大きいですが、そこまで重くないので、底面のウレタン加工などもあり、膝置きが意外にも快適です。
製品版で反映されることを期待して、タイプCのケーブルをつなぎたい、他社レバーをつなぎたいといった要望は出してみようかと思います。
あとはカプコンプロツアー(CPT)の大会で使用できるかが心配です。先日の Redbull組手でこのアケコンを使用していた選手がいたので、何だかんだで大丈夫になる気もしますが、こればっかりはカプコン次第ですね。
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